フェリス女学院大学附属図書館読書運動プロジェクト「フェリスの一冊の本」
2007読書シンポジウム報告-3
わたしたちのとりくみ
私たちの読書運動は、毎年決めたテーマ、「一冊の本」にさまざまな角度からアプローチすることによって、
読書への意欲を高め、読書を広めようとする取り組みです。
今年度はあさのあつこ著『バッテリー』を「一冊の本」とし、「大人と子ども消えるボーダーライン」をテーマに、
児童文学の今を考え、講演会や読書会、映画上映会、そして今回のシンポジウムと活動を展開してきています。
活動を続けていて思うのは、読書というものがいかに広がりを持つものかということです。
たとえば、一人で読んでいて気付かなかったことに、読書会で多くの人と話し合うことで
気付かされたり、慣れ親しんだ本を朗読してみて、新しい映像や音楽が浮かんできたりするなど、
多くの人と読書体験を共有することによって初めてわかることはいろいろあります。
読書運動では、これまでにもそうした新しい本との付き合い方を提案してきました。
それらは本でこそできることだと思うのですが、昨今、読書離れは深刻で、活動をしていても、
学生への浸透の難しさを感じることがあります。
その原因のひとつに、コンピュータがあげられるのではないでしょうか。
インターネット検索、ケータイ小説、そんな風潮の中、本は、図書館はどうあるべきなのでしょうか。
本日のシンポジウムで、今後の活動の指針となる答えを見つけたいと思っています。

フェリス女学院大学日本文学科4年 読書運動プロジェクト 前学生リーダー 吉澤小夏
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