フェリス女学院大学附属図書館読書運動プロジェクト「フェリスの一冊の本」
2007読書シンポジウム報告-5
司会(吉澤)
皆様こんにちは。
本日はお忙しい中フェリス女学院大学附属図書館読書運動プロジェクト主宰
「読書シンポジウム―今、図書館に求められるもの」にお越しいただきまして、
まことにありがとうございます。
私は昨年度読書運動プロジェクトのリーダーを勤めさせていただきました、
文学部日本文学科4年の吉澤小夏と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
まずはじめに、読書運動プロジェクトについてご説明させていただきます。
このプロジェクトは、読書離れを食い止めようと、2002年度にスタートしました。
年度ごとに活動の中心となる「フェリスの一冊の本」とテーマを決め、学生と教職員が一緒になって、
さまざまな企画を立案運営し、読書推進のために活動してきました。
この全学的な活動の成果は、2年前、2005年度文部科学省の「特色ある大学教育支援プログラム」に採択されたり、
横浜市読書フェスティバルに招待参加したりというかたちで表われはじめています。
6年目となる今年度は、「フェリスの一冊の本」をあさのあつこさんの『バッテリー』とし、
「児童文学の現在〜大人と子供・消えるボーダーライン」をテーマに、
講演会、読書会、読み聞かせ、朗読会、映画上映会、随想や創作、ポスターコンクールといった、
多彩な活動を展開しています。
これまでの活動に関しましては、読書運動プロジェクトのWEBサイトをご覧いただければと思います。
これらの活動の集大成として、本日、和光大学表現学部教授の津野海太郎先生、
並びに筑摩書房専務取締役の松田哲夫先生をお招きし、本学図書館長、文学部教授三田村雅子先生を中心に、
シンポジウムを開催できましたことを、大変嬉しく存じております。
私は1年生のときにからずっとこの活動を続けてまいりましたが、その中で、
読書というものがいかに広がりを持つものかということを知りました。 
例えば、読書会を開き、多くの人と本の内容について話し合うことで、
一人で読んでいては気付けなかったことに、気付かされます。
また、朗読をしてみると、それが何度も読んだことのある本であっても、
これまでとはちがった映像や音楽が頭に浮かんできます。
読書運動では、このように、ただ一人で読むだけではない、新しい本との付き合い方も提案してきました。
が、昨今、読書離れは深刻で、活動をしておりましても、読書を浸透させることのむずかしさを
ひしひしと感じることがありました。
その原因の一つにコンピュータの普及が挙げられるのではないでしょうか。
インターネット検索、ケータイ小説、そういったものが隆盛をほこる現代日本の風潮の中で、
本は、図書館はどうあるべきなのでしょうか。
本日のシンポジウムでは、そうした問題に対し、先生方より、踏み込んだ内容の ご発表をいただけることと存じます。
それでは、開会の言葉を本学文学部教授で日本近代文学、キリスト教文学をご専門に
ご活躍中の宮坂覺先生から頂戴したいと思います。
宮坂先生、どうぞよろしくお願いしいたします。
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