フェリス女学院大学附属図書館読書運動プロジェクト「フェリスの一冊の本」
13-2・先生方の一冊-3
2003年12月22日発行読書運動通信13号掲載記事2件中2件目
特集:先生方の一冊
*この記事は1-4まであります。
質問
1.好きな本や作家について、ご自由にお書きください。
2.今、フェリスの学生に薦めたい本があればお書きください。
3.先生の「青春の一冊」及び、その本にまつわるエピソードをお書きください。 
4.今から読みたいと思っている本があればお書きください。
日本文学科  森朝男教授
1.
好きな作家は堀辰雄、関連してその師の芥川龍之介、弟子の詩人立原道造など。
それに私はキリスト者ではないけれど小川国夫などですね。
堀辰雄の良いところは、詩人的な、またエッセイスト的な資質が小説にも
出ているところです。
推理小説は古風なのが好きで、アイルランドの作家クロフツの
フレンチ警部はいいですね。クロフツは翻訳されたものはだいたい読みました。

三浦)先生は推理小説がお好きなのですね。
私もコナン・ドイルのシャーロックホームズが好きです。
そういえば、先生の別名は森アーティ教授だとか。
先生もホームズがお好きなのですか?今度ゆっくりお話が聞きたいです。

2.
比較的最近の本から 三浦佑之『口語訳古事記』(文芸春秋社¥3,333)。
それから、私の死んだ義弟が書いた『歌舞伎を救った男』(集英社)は、
終戦直後マッカーサーの部下の一人のアメリカ人の歌舞伎にかけた
情熱を語ったもので、とてもおもしろかったです。

三浦)終戦直後に歌舞伎に情熱をかけたアメリカ人がいたなんて
知りませんでした。是非読んでみたいです。古事記の金額が3333円なのには
ちょっと驚きました。

3.
堀辰雄の『大和路・信濃路』をあげておきましょう。
これは信州と大和の紀行文ですが、紀行文の域を越えて、
古典や史跡や仏像などに対するういういしい感受性が示されていて、
私はこれを糸口に上代文化や上代文学へのあこがれを育てました。

三浦)信濃路というと万葉集の巻14 3399番歌を思い出します。
いつか私も自分の足で歩いてみたいです。

4.
たくさんありますが。そうですね。定年退職したら、
日本の古典以外のいろんな分野(文学以外も)の本を読みたいと
考えています。宗教・思想・芸術それに数学の本など読みたい。
実は何の本かは内緒ですけど、定年後に読む本をもう15万円ほど
買い揃えてあるのです。ホント!!

三浦)15万円ほど買い揃えているなんてすごいです。
私もそれくらい本を買ってみたいです。

注)回答は先生からいただいたものをそのまま載せています。
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