フェリス女学院大学附属図書館読書運動プロジェクト「フェリスの一冊の本」
2004年度23-5・お知らせ2.アンケート結果と集書方針について
2005年3月2日発行読書運動通信23号掲載記事5件中5件目
特集:1.私たちの<今>を読むアンケート結果発表Part2
2.特別寄稿三田村雅子先生「冬のおわりに」
お知らせ:1.2005年度の活動について/2.アンケート結果と集書方針について  
たくさんのご回答をお寄せいただき、ありがとうございました。
Part1と今回のPart2でお知らせしてきたように、
これまで「私たちの<今>を読む」コーナーになかった
嶽本野ばら、山田悠介、桜井亜美、田口ランディほか、
現在活躍している作家の皆さんの作品が入ります。

全体的に、映画やドラマで話題の作品が多数リクエストされました。
購入が決定した江國香織『東京タワー』、
東野圭吾『ゲームの名は誘拐(「g@me」原作)』、谷村志穂『海猫』、
松本清張『黒革の手帖』は映画やドラマの原作です。
逆に映画をノベライズした『24(Twenty Four)』、
『TRICK劇場版』も購入することになりました。
映像と本を比べるのは読書の楽しみの一つですね。
既に所蔵している市川拓司『いま、会いにゆきます』や
片山恭一『世界の中心で愛を叫ぶ』、ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
『魔法使いハウルと火の悪魔(「ハウルの動く城」原作)』
もよく貸し出されており、改めて映像メディアの影響の大きさを感じました。

女性作家のリクエストも多く寄せられており、宮部みゆき、江國香織、
村上由佳をはじめ小野不由美、恩田陸、桐野夏生、小池真理子、
高村薫、林真理子らの作品が人気を集めています。
もちろん世間でも多くの読者を獲得している作家ばかりですが、
特にこのコーナーでは女性作家の作品が男性作家を凌ぐ勢いで
貸出・リクエストされているようです。
女子大学生にとって、女性作家の書く主人公や登場人物には
共感できる部分が多いからでしょうか。

アンケートを集計していて、どの作品を購入対象として
どの作品を対象外とするか、非常に悩みました。
そこで改めて以下の集書方針を決定ました。

◎ 現代作家の文学作品やエッセイのほか、時代や社会が分かるような
ルポルタージュ、研究者の一般向け書籍などを対象とする。
実用書、娯楽書、児童向けの作品(絵本や小中学生向けの作品)は含まない。
※「現代作家」の範囲は、現役の作家とする。
ただし、ベストセラーや話題作など学生の関心が高い場合は適宜対象に含める。
(例:松本清張)
※外国人作家については特に範囲を定めず、人気のある作家のうち
従来の図書館の蔵書から外れるものを対象とする。(例:A.クリスティー)

    ◎ 携帯しやすさ、価格、スペース等の関係から購入対象は文庫とする。

◎ 最新の作品(文庫が出版されていないもの)については、
リクエストが2票以上集まった場合、ハードカバーでも購入する。
また、芥川賞、直木賞といった文学賞の受賞作や本屋大賞の候補作など、
評価が定まった作品については同じく購入する。

リクエストカードはコーナーに常設しておきますので、
今後も読みたい本をお知らせください。
また、「面白い!」と思う本に出会ったら、
フェリスの学友たちがその本を読めるようにリクエストしてみてください。
寄贈も受け付けていますので、よろしくお願いいたします。
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