フェリス女学院大学附属図書館読書運動プロジェクト「フェリスの一冊の本」
29・30-13・特集.2 食と文学-7
2005年11月24日発行読書運動通信29・30合併特大号掲載記事16件中13件目
特集:1.携帯本/2・食と文学
お知らせ:1.文部科学省特色GP採択について/2.イベントについて
 
読んで実際に作った食べ物
『風の歌を聴け』 村上春樹/著

1970年の夏、海辺の街に帰省した〈僕〉は、友人の〈鼠〉とビールを飲み、
介抱した女の子と親しくなって、退屈な時を送る。二人それぞれの愛の屈託を
さりげなく受けとめてやるうちに、〈僕〉の夏はものうく、ほろ苦く
過ぎさっていく。青春の一片を乾いた軽快なタッチで捉えた村上春樹のデビュー作。

何を思ったのか、去年、無謀にも読書運動プロジェクト学生メンバーが
実際に作ってしまったのが、この作品に出てくる「コーラかけホット・ケーキ」。
深皿に入れた焼きたてのホット・ケーキを4つ切にしてコーラ1瓶を注ぎかけたもので、
主人公の友人・鼠曰く「食事と飲み物が一体化している」食べ物。
さすがに500mlのコーラをすべてかけるほどの深皿は用意していなかったので、
半分の250mlをホット・ケーキにかけてそれをメンバーで食べました。
味は、というと、「ぜひお試しください!」と力説して人に勧めるほど
おいしくはなかったです。むしろ「勇気と無謀は紙一重」という言葉を
実感する品物だと思いました。
これを読んで、コーラとホット・ケーキが好きな人は試しに作ってみても
いいですが、きっと玉砕することでしょう。それでも試してみたいという方は、
ぜひこの無謀とも無茶とも言える行いを実行してみてください。
ただし、作っても後悔しないで最後まで食べてくださいね。
(読書運動プロジェクト学生メンバー)
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