フェリス女学院大学附属図書館読書運動プロジェクト「フェリスの一冊の本」
34-6・紹介 宮沢賢治の本〜第2回
2006年7月31日発行読書運動通信34号掲載記事7件中6件目
特集:絵本・児童書
お知らせ:「読み聞かせ会」報告
紹介:宮沢賢治の本〜第2回
『水仙月の四日(ミヤザワケンジ・グレーテストヒッツ・他収録)』
 請求記号913.6||Ta33  資料番号103332970 緑園2階展示

 とても美しい話なので是非読んでもらいたいと思い、この作品を紹介します。
絵本でも出ていますが、『やまなし』や『銀河鉄道の夜』『よだかの星』などの
有名な作品に比べれば、知られていない話でしょう。私も、子供の頃には
出会いませんでした。「水仙月」というのは賢治の造語です。この題に
一目惚れをし、世界に引き込まれました。恐ろしく透明に澄んだ物語、
と感じています。
 水仙月の四日、冬が最後の一暴れをするという日、西の山から雪婆んごが来、
早春の雪野原に新たな吹雪を巻き起こします。雪婆んごは「水仙月の四日、
子供の一人や二人こっちへ取ってしまえ」と叫びます。子供を取りたがる
雪婆んごに対し、子供を助けたいと思う悪気のない雪童子が「うつ伏せに
倒れているんだよ。動いちゃいけない」と子供を雪に埋め込み、目印の小枝を
立てかけて立ち去ります。すれ違うだけの感情が齎した結末は、是非一度読んで
考えてもらいたいと思います。(日文3年 佐々木かおる)
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