フェリス女学院大学附属図書館読書運動プロジェクト「フェリスの一冊の本」
2006年度を振り返って7
このタイトルは1〜13まであります。
この1年間の活動で私が学んだことは少なくない   日本文学科2年 矢島陽南子
1年間、読書運動プロジェクトの活動の中で宮沢賢治について調べ、
彼の作品をよんできたなかで感じたこととしては、
「宮沢賢治にとっての世界」というものがあげられる。
 彼の作品を読み、生まれ故郷である岩手に旅行し、
彼の生きてきた空間にわずかなりとも触れ、彼にとっての世界、
というものが少し見えてきたように感じらたからである。
 このように1人の作者について読み進め、その生まれ故郷にまで
足を運び調べる、という経験は無かったため、とても新鮮に感じられた。
そうやって1人の作者を掘り進め、調べていったからこそ、
「作者の感じる、作者にとっての世界」を知ることが
できたのではないかだろうか。
 作品のなかに描かれる自然の様子、鉱石などを用いた多彩な色彩表現、
そして宮沢賢治独特の宗教観、それらには全て意味があり、
宮沢賢治という1人の人間を形作る材料となっているのである。
今後も多くの本を読み、様々な作者の作品と触れていく。
そのなかで、今回のように作者についての理解を深め、
作品を通して作者の伝える思い、作者の感じたことなどを少しでも多く、
深く理解していければ、と思う。

大学祭「活動報告展示」の様子
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