フェリス女学院大学附属図書館読書運動プロジェクト「フェリスの一冊の本」
2002-3-3活動報告書 各イベント レジュメ、プログラム
この記事は2002-3-1から2002-3-3まであります。
講演<アフガニスタン・危機にさらされた風景と日常生活>R.G.ジェフコット氏
農業ばかりじゃなくて、人間と動物にも水が必要です。これはカブール市の
主要水ダムの1つです。動物と人間の関係はアフガニスタンでは
いろいろあります。相互依存の暮らしの例はたくさんあります。
 これは山の温泉です。水のこと。動物があらわれてくるから。
動物の、羊毛で織物をつくって、そしてヤギとヒツジの羊乳で
おいしいヨーグルトもつくります。
 これは羊毛のバザールです。
 これはラクダの食べ物にも薪にもなる草です。ここに見える黒いテントは、
羊毛でつくられたものです。
 これは、羊乳からできたヨーグルト。夏の季節には羊乳がたくさんありますけど、
冬になったらそんなに多くないから、このヨーグルトを脱水して
塩と混ぜて、卵のようにして乾燥させます。そしてカブールに持っていくと
売れます。ずいぶんおいしいです。
 そして、動物はときどき食べ物にもなります。肉屋さんとティーハウスで
ヤギかヒツジの肉のケバブを食べられます。でも、こういう立派なヒツジは
食べないヒツジです。飼ヒツジで、ほかのヒツジと争うヒツジです。闘羊?
 犬もそうです。これは闘犬です。土佐犬とか秋田犬と同じように。でも、
相撲と同じように儀式がいっぱいあります。そしてあんまり傷をつけない争いです。
 これはアフガニスタンに国家スポーツがあったら、これは
ナショナルスポーツだと思いますけどね。
 ブズはヤギのこと、カシダヌは引っ張るという動詞です、そしてヤギの遺体を
ボールとする、ポロとよく似ているスポーツです。そしてヤギの遺体を
持ちながら、この赤い旗を取って反対側まで走れば、それがウィナーになります。
 そして、もちろん馬が交通には大切です。
 これは馬のタクシーです。そして、タクシーのおやつの時間です。(笑い)
 そして荷物は、タクシーさんから馬主さんに入っていくる荷物。荷物も
人間もいろいろ運ぶのはラクダです。そして、いなくなっても動物は
役に立ちます。これはイカダですけど、そしてそれは牛の皮で浮かぶの。
 これは家族とそのウマ。道端で会った。
 そして荷物を持ってくれる、人間も。その人間は私です。
この馬をバザーで借りて、山のこのあたりに、山の下に流れていた
ハリーロジという川に沿って10日間歩いてハイキングして、
このミナルジョンに着きました。ミナルジョンは、ジョンというところに
たっていますけど、イスラム教のモスクの塔の一種です。
この塔はモスクの跡になるか、闘いの勝利の感謝の塔であるかは
まだわかりませんけど、でも14〜15世紀くらいのものです。
ウォーリードゥーという人用に建てられたものです。
 そして、その周りに書いてある文章は、イスラム教の聖書コーランから取った
キリストの母マリアについての章です。マリアのスラです。
 アフガニスタンの習慣はいっぱいありますけど、いま話したい習慣は
−これは、塔の上から撮った写真です。こういう建物をつくる技術と芸術は
すばらしいです。
 いまのモスクはへラップにあります。そしてヘラップには、タイルを焼く窯
だけじゃなくて、ガラスのきれいな昔のペルシャふうの青いガラスをつくる工芸
もあります。
 そしてヘラップでは、すばらしい絨毯も作ります。
 そして、習慣のことについてちょっと話したいと思います。
アフガニスタンの人々は、だいたい私の経験ではいくら貧乏な生活をしてても、
いくら自分の心で苦しんでも、アフガニスタンの人たちは広い心を持って、
悲しみよりも喜びをすぐあらわす人々です。道の奥の遠く離れた村に
旅人が寄ってきたら、安全に寝るところ、そして食べ物、飲み物も
その村の人々と共同に使えます。
 これは、私たちのハイキングの途中でこのヒツジを飼っていた人々、
そしてその黒い羊毛のテントに泊まっていた人々は、私たちに昼ごはんのナンと
−ナンというのはパンです−パンとヨーグルトを持ってきてくれました。
 そして、さっきのミナルジョン。塔と、モスクと同じように沿って、
アフガニスタンには本当に世界の歴史の遺跡はいっぱいまだ残っています。
 ヨーロッパやインド、中国で大帝国を建てたギリシャのアレキサンドル、
そしてスキーピアのカニシカ、ティモール(モンゴル)のジンギスカン、
みんな大きな首都か町をアフガニスタンで作ったのです。
 これは仏教のカニシカ王が作ったお寺で、ギリシャの遺跡はいっぱいあります。
そのあたりには、ローマの金でできたお金もたくさんありました。
考古学者が掘り出しました。
 そして、これはインドから入ってきた仏教のような建物。
ストゥーバといいますけど、仏教の塔です。
 そしてこれは石でつくられた仏教の塔と、そのあたりにお寺と、仏教の学校
みたいなところの残りがまだあります、ここには。ですからアフガニスタンには、
バーミヤンだけじゃなくて、いろんなところに仏教の遺跡が
いっぱいあります。
 これはジンギスカンが破壊した大きな町、バーミヤンのすぐ近いところにありました。
 そしてこれはバーミヤンの、今はもうなくなった大仏。
 そしてこれは、その大仏の頭の上に描いてある絵のところです。
頭まで登っていくと、頭のところから写真を撮らなければならないでしょ、
こういう写真をみんな撮るから。
 これはバーミヤンの民です。
 山のお墓。石でできたお墓。これは木でできたお墓です。
 家族の幸せ。
 これはレスラー。祭りで。
 アフガニスタンに30年前までにまだ残っていた工芸、美術、芸術、
そしてそのすばらしい習慣、そしてその自由な生活、国道を自由に歩ける生活、
そういうことがもう忘れられて、失われてしまいました。
アフガニスタンの国とその国民はもちろん損害を受けるけど、私が思うのは、
世界のみんな、私たちもその損害を受けます。
 ということです。(拍手)
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