フェリス女学院大学附属図書館読書運動プロジェクト「フェリスの一冊の本」
2007-5活動報告書・学生メンバーの感想-3
2007-5活動報告書・学生メンバーの感想-3 *この記事は1〜8まであります
来年度に向けて
本年度のテーマは「児童文学」でした。本との出会いが下手な
私にとって、とても嬉しい収穫の年でした。『バッテリー』を
はじめとして、読書会で取り上げた作品は、全て未読であったし、
中にはタイトルすら知らない作品もあったのです。どの本もとても
魅力的でした。誘い方はまるで違うのですが、どんどん作品の世界に
誘い込まれていき、どの本もページを捲る手を止めさせてくれない
のです。そんな多くの作品に出会えて、嬉しい1年でした。

しかし、昨年度の「宮沢賢治」と比べてしまうと、その知名度の
違いからか、プロジェクトの活動に対する反応が薄く、読書会など
のイベントへの参加人数も少なかったように感じました。

また、取り上げた作品のすばらしさとは裏腹に、今年度の活動は
反省すべき点がいくつかあり、来年度に課題を残す結果になって
しまいました。最も重大な課題は学内に向けての広報です。
読書運動プロジェクトの存在は学内に浸透して来たように思える
のですが、それでも学生からの反応が薄いのです。このことは
昨年度から問題視しており、今年度はポスターでの掲示の他に
授業前のアナウンスなどを試みました。しかし、やはり学生からの
反応は薄く、回を重ねるうちに、従来のポスター掲示のみという
状況に戻ってしまいました。活動に興味をもってもらえる企画などを
考えると同時に、地道な広報活動は継続していかなければなりません。

 さらに来年度は「安部公房」をテーマに活動することになり、難解な
作品が多いため、プロジェクトメンバー外からの参加があるか
が心配でもあります。読書会に多くの人に参加してもらうためには、
例えばメンバーが読書会以前に作品を読み、あらすじをポップの
ように書くなど、告知とともに作者、作品に興味をもってもらえる
ようにする必要があると思います。

 また、来年度は自分たちの学年がプロジェクトの中心として動く
ことを考えると、これまで如何に先輩方に頼りきっていたかという
ことに思い至りました。反省すべきところは反省して、週1回の
ミーティングの時間を大切にして話し合いを行い、これからも充実した
活動ができれば、と思います。
                        日本文学科 2年 高橋さくら
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