フェリス女学院大学附属図書館読書運動プロジェクト「フェリスの一冊の本」
06-3・今週お薦めする一冊の本
2003年6月30日発行『読書運動通信6号』掲載記事3件中3件目
「雨の名前」 高橋順子・文 佐藤秀明・写真  小学館
 あなたは、雨が好きですか?
この質問に対し「はい」と答える人は少ないのではないかと思います。
私自身も雨を好きとは言えません。しかし、この『雨の名前』を読んで
私の雨に対する印象は変わりつつあります。
 夕立の雨脚を銀の矢に見立てた「銀箭(ぎんせん)」、月明かりの中を
雨脚を白くしながら通り過ぎる「月時雨」など思わずその雨が降る様子
を想像してみたくなるような雨や、「猫毛雨(ねこのけあめ)」、「狐の
嫁入り」などユニークな名前に興味を抱かずにはいられないような雨。
このように雨といってもさまざまな種類があるのです。この『雨の名前』
という本には、写真と文で300種類以上の雨の名前が紹介されています。
 梅雨を迎えたこの時期。来る日も来る日も雨ばかりでうんざりしている
人も少なくは無いはずです。しかし、昨日降った雨と今日降る雨は全く同じ
ではありません。日々変化する雨の姿をこの本片手に楽しんでみてください。
冒頭の質問に対する答えも変わってくるのではないでしょうか。
(日本文学科4年 高橋由華)
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