フェリス女学院大学附属図書館読書運動プロジェクト「フェリスの一冊の本」
37-4・特集 旅-3
2006年10月31日発行読書運動通信37号掲載記事7件中4件目
特集:旅
紹介:宮沢賢治の本題5回
お知らせ:募集・イベントほか
『平成お徒歩日記』  宮部みゆき 著  新潮文庫
請求記号 RP||ミヤベ   資料番号 190348700  緑園一階
請求記号 RP||ミヤベ   資料番号 190348690  山手B一階

古本屋でふと見付けたこの本。「あれ、宮部みゆきのエッセイ?」と思い、
ついつい手にとると、大江戸の謎と不思議を、アタマではなく足で
解き明かす前代未聞の歴史実体験ツアーだそう。
これは読まなくては損だろうと早速レジへ直行しました。
 この本は、怪しげな道づれたちと共に現在の東京に江戸を探すという、
ユニークな本でした。赤穂浪士の討ち入り後の引き上げルートから始まり、
毒婦みゆきの張り付け獄門市中引き回しルート、逃亡旧東海道箱根ルート、
八丈島流しルートなどなど。こんな珍道中記ははじめてです。
ここなら休日に行けるかもしれないという所も多々あります。
この本を手にしたら、あなたもきっと「お徒歩」に行きたくなるはずです。
私は関東で生まれ育ちながら、江戸のことは、時代小説などで得た知識以外には
知っていませんでした。けれども、この本を読んで、江戸時代は現代と地続きの、
とても近い時代なんだなと思いました。
 宮部みゆきは代々の江戸っ子で、今も深川の下町に住んでいるそうです。
(深川は実は江戸には入れられてなかったとのことですが、
そんなことは関係ありません)そのせいか、彼女には、江戸の雰囲気や
ユーモアがあると感じられます。  
(日本文学科1年 尾藤亜衣)
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