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2006年11月30日発行読書運動通信38号掲載記事6件中3件目
特集:人生
紹介:宮沢賢治の本〜第6回
お知らせ:イベント
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『ハル 哲学する犬』 クォン・デウォン/著 蓮池薫/訳 ポプラ社
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所蔵無し 発注中
苦しいとき、つらいとき、悲しいとき、さびしいとき、
そんな時、無性に読みたくなる本、そっと心を癒し、支えてくれる本。
そんな本を皆さんは持っていますか?私にとっては、この本がそうです。
この本を手にしたのは本当に偶然でした。たまたま立ち寄った書店で見つけた1冊、
それがこの本でした。そのころの私は精神的な余裕をなくし始めていました。
そんな私に、この本は、心に余裕を持って、1日1日を大切にすること、
何気ない日常のなかにある幸せを大切にすることを教えてくれたのです。
書名の「ハル」とは、韓国語で「1日」という意味だそうです。
収録されている4つのテーマに分けられた六五篇の詩には、
どれにも白い仔犬「ハル」の可愛らしいイラストが添えられており、
まるで「ハル」が私たちに語りかけているようです。
その優しい言葉は、せわしない毎日に埋もれ、ついつい忘れがちになってしまう
何気ない「幸せ」や「心のゆとり」を私たちに思い出させてくれます。
可愛い絵に後押しされて、暖かい言葉がより深く、
そして優しく心に染みとおってくるのです。
ほのかな灯になれたら、うれしいです。
道にまよい、さまようひとのために
遠くをてらしてあげられる灯になれたら、うれしいです。
このような詩がこの本にはたくさん収められています。忙しさに追われ、
心のゆとりを失う前に、是非手にとってみてください。
(日本文学科2年 矢島陽南子)
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