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2003年4月28日発行『読書運動通信2号』掲載記事6件中5件目
今年の一冊の本2003 宮部みゆき
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読み出してまず思った事は、宮部さんは状況説明が長いという事でした。
彼女の作品をいくつかすでに私は読んでいるのですが、いつもそう思います。
最初の主人公なら主人公、場面なら場面についての説明が、
他作家に比べて大変長いと思うのです。それは読者が宮部作品に
完璧に踏み込むための儀式なのだと思います。時々その儀式の過酷さに
耐えきれずにギブアップしてしまう人もいますが、その儀式がないと
ただのつまらないものになってしまう可能性は大だと思います。
綿密な人物構成と状況構成、この2つが宮部さんの作品の特徴なのだと思いました。
(日本文学科1年 高橋亮栄)
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