フェリス女学院大学附属図書館読書運動プロジェクト「フェリスの一冊の本」
03-2・私の勧めるこの1冊-2
2003年5月12日発行『読書運動通信3号』掲載記事2件中2件目
*この記事は1-3まであります。
『月神の統べる森で』 ―縄文人はいかに弥生人と共存するか――
 この作品は縄文時代後期から弥生時代前期にかけての日本が舞台です。
米を作るために両親を殺され村を焼かれた縄文人の少年ポイシュマが
弥生人の少年ワカヒコと出会い、縄文人と弥生人が共存していく道を
協力して探すという内容です。
 この本には縄文人の生活の様子などが詳しくかかれてあり、
彼らを理解するための参考になりました。彼らは狩をする時は
必要なだけしかとりません。そうしないと、次に狩をする時に
獲物がいなくなる恐れがあるからです。私はこの本を読んでから、
今の「大量生産、大量消費」の状況のままではいけないと思いましたし、
戦争はお互いの思いこみから始まるのではないかと考えたりしました。
この本は、全部で4巻です。ちょっと長いなぁと思うかもしれませんが、
読んでいくうちにどんどん先が知りたくなってくるので、全く問題ありません。
 ファンタジーなのに読んだ後いろいろなことを考えさせられる不思議なこの本を、
是非読んでみて下さい。自分の中に新しいなにかが生まれてくるはずです。
(日本文学科1年 三浦翠)
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