フェリス女学院大学附属図書館読書運動プロジェクト「フェリスの一冊の本」
42-2 特集:ファンタジーと児童文学
2007年6月30日発行 読書運動通信第42号 掲載記事5件中2件目
特集:ファンタジーと児童文学
紹介:私の好きな児童文学・第3回
おしらせ:創作コンクール作品募集
★『ダレン・シャン―奇怪なサーカス―』

ダレン・シャン著  橋本恵 訳 小学館
請求記号 RP||シヤン  図書番号 190393940  緑園2F読書

 ある日ダレンはシルク・ド・フリークのチケットを手に入れる。
友達のスティーブとそこで見たものは、恐ろしくも魅力的な怪物たちだった。
 この一夜を境にダレンは日常を失っていく。
スティーブから恨まれ、シルク・ド・フリークの一員となったダレン。
異質なものとなってしまったダレンの運命が気になって、
ページを捲る手が止まらなくなります。
(日本文学科2年 高橋さくら)

★『西の善き魔女』シリーズ

荻原規子 著 中公文庫
シリーズ1巻 請求記号 BC||2848  図書番号 103235060  緑園1F

 フィリエルという少女は、天文学に打ち込み娘のことも省みないような父親と、
その父に拾われたルーンという少年と、一つの家族のように暮らしていた。
15歳になった彼女は、他の村娘たちと一緒に、初めて社交の場に出ることを
許されたが、そのとき、これまでその誕生日さえ忘れるくらい娘に
無関心だった父が、遅ればせながらも、母の形見だという大きな宝石のついた
ネックレスをプレゼントしてくれた。そして、父に反感を抱きながらも、
そのネックレスをつけてパーティーに出たフィリエルは、
その日から王位継承権をめぐる争いに巻き込まれていった。
 ファンタジーの定番、ユニコーンや竜が出てきたり、
「ありえない!」と思うところも多々ある話だが、フィリエルの心の変化や、
人の心の闇についても丁寧に書かれており、思わず引き込まれてしまう。
登場人物の行動が、やや非現実的すぎるきらいもあるが、
絶妙のタイミングで織り込まれる現実とのギャップが、実に心地よい作品である。
(日本文学科3年 高松彩子)

★『アルテミス・ファウル〜妖精の身代金』

  オーエン・コルファー 著   大久保 寛 訳 角川書店
所蔵なし 発注中

アルテミス・ファウルは伝説的な犯罪一家に育った12歳の天才少年。
コンピュータを駆使して「妖精の書」を解読したアルテミスは、
妖精の黄金を手に入れようと目論む。
だが本物の妖精たちは、物語に登場するような愛らしい存在ではなく、
ハイテクで武装した危険な集団だった!アルテミスと妖精たちの激しい戦いの
行方は、いかに?全ページの横に、妖精文字で文章が書かれているので、
読み終わった後も、暗号解読の楽しみが味わえます。
(日本文学科2年 平石涼子)

★『しゃばけ』 畠中恵 著  新潮文庫

請求記号 RP||ハタケ  資料番号 190397390  緑園2F

ファンタジーといえば、ミステリアスな魔法使いや、
かわいい妖精などを思い浮かべる人が多いと思います。
ところがこの『しゃばけ』に出てくるのは、体の弱い薬種問屋の
若だんな一太郎と、愉快でかわいらしい妖怪たちという、正に、
日本情緒満載のファンタジー小説です。読みだしたら止まらない
大江戸妖怪捕物帳を、是非読んでみて下さい。
(英文学科二年宮川いづみ)

★『指輪物語』  J・R・トールキン著  評論社

請求記号 933||T65||1〜6  資料番号 101845790〜830  緑園4F

映画が大ヒットしたため、ストーリーをご存知の方も多いのではないだろうか。
J・R・トールキンの『指輪物語』は映画以上の魅力がある。
物語の舞台となる広大な「中つ国」の世界や、そこで始まる一つの指輪を
巡る物語を、是非味わってほしい。また、『指輪物語』の前章に当る
『ホビットの冒険』もお勧めしたい。
(日本文文学科3年 矢島陽南子)

★『ハリーポッター』シリーズ  J.Kローリング 著  静山社

シリーズ1巻 請求記号 909.33||R78  資料番号 102728400  緑園4F

  世界中の子供から大人までが夢中になったハリーポッターシリーズ。
映画も大ヒットしているので、本を読んでいなくても
知っている方は多いでしょう。ですが、映画と本では楽しさが違います!
映画だけではハリーポッターの世界はわかりきれません!分厚い作品ですが、
読み始めればあっという間にのめり込めます。
そんなハリーポッターの世界に浸って今年の猛暑を忘れてみるのは
いかがでしょうか?
(日本文学科2年萩原やよい)

★『ブランコのむこうで』 星新一 著  新潮文庫

請求記号 RP||ホシ  資料番号 190434150  緑園2F読書

 一人の幼い少年が夢の中をさまよってさまざま人に出会い、
人の感情や、何かを悟っていきます。毎日が単調でつまらないと言う人や、
短い章ごとになっているので、少しずつ読みたいという人におすすめです。
(国際交流学科1年 内藤祐実)

★『だれも知らない小さな国』 さとうさとる 著 講談社

請求記号 RP||サトウ  資料番号 190402680 緑園2F読書

夏休みのある日、小学3年生の「ぼく」は、地元の人は近づかない小山に、
もちの木を探しに出かけました。そこで出会った蕗採りのおばあさんから、
昔からこの山には「こぼしさま」という小人が住んでいるという
言い伝えを聞きます。
次の年の夏休みに、「ぼく」はその小山を流れる小川で、
流してしまった赤い運動靴を拾い上げようとしている小さな女の子と
出会います。そしてなんと、拾い上げたその靴の中にはとても小さい人が
入っていたのでした。その小さな人、こぼしさまは、頭が良く人間の言葉を
喋るのですが、とにかく小さいためにとても早口でした。そんなこぼしさまの
仲間たちと、人間の「ぼく」が協力して小山を守るために立ちあがる話です。
コロボックル物語シリーズの続刊では主人公の「ぼく」も成長し、
コロボックルたちも代替わりしていきます。
可愛らしく個性豊かなキャラクターと、ハッとさせられる台詞に
ドキドキしながら、自然の大切さを考えてみてください。
(日文1年 岡田奈々実)
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