フェリス女学院大学附属図書館読書運動プロジェクト「フェリスの一冊の本」
2004年度15-2・先生方の一冊-2
2004年4月22日発行読書運動通信15号掲載記事2件中2件目
特集:先生方の一冊
*この記事は1-2まであります。
質問
1. 好きな本や作家について、ご自由にお書きください。
2. 今、フェリスの学生に薦めたい本があればお書きください。
3. 先生の「青春の一冊」及び、その本にまつわるエピソードをお書きください。
4. 今から読みたいと思っている本があればお書きください。
*回答は先生からいただいたものをそのまま載せています。
日本文学科  末岡実 教授
2.
司馬遷『史記』
中国は前漢の司馬遷がまとめ上げた一大歴史書ですが、
個人の伝記物語集で、特に「列伝」の部分がおすすめ。
陰影に富んだ表現、鋭い洞察、不条理への沈痛な憤り、
歴史そして社会と人間を追求した一大文学書です。
数種類の翻訳があり、手軽に読めます。

三浦)『史記』は高校生の時国語の授業で項羽本紀や荊軻の話などを
学習したのを覚えています。インパクトが強く、今でも学習したこれらの
文章が頭に焼きついて離れません。末岡先生の漢文学概説の授業でも
項羽本紀を学習しました。興味がある方は授業を履修してみてはいかがでしょうか。

3.
『巌窟王(モンテ・クリスト伯)』『あぁ無常(レ.ミゼラブル)』
正義は必ず行われ、其実はいつかきっと明らかになる、
という素朴な善良主義的な感情を植えつけてくれ、今の‘人を疑う’ことを
知らない自分を形作ってくれた、少年期に読んでいまだに心に残る物語です。

三浦)私も小学校時代に簡約されたものを読みました。私の心にもいまだに 残っています。また、舞台化されたものも見てさらに心に残りました。 本が苦手だという方は是非舞台を見てみてはいかがでしょうか。
Copyright(c) 2000-2006, Ferris University Library. All Rights Reserved.